2008年9月28日日曜日

信州の山を競走馬の名に 白馬岳・霧ケ峰…次々登場

 北アルプスなど県内の山々や高原の名前が付いた競走馬が、中央競馬で次々とデビューしている。
 神戸市の証券会社会長で、阪神馬主協会副会長の森中蕃(しげる)さん(73)が、所有する2歳馬に「山シリーズ」と銘打って名前を付けているためだ。
 森中さん所有馬は名前にちなんで「シゲル」の冠名が付く。6月から始まった新馬戦でこれまでにデビューしたのは、シゲルシロウマダケ(白馬岳)をはじめ、シゲルキリガミネ(霧ケ峰)、シゲルコマガタケ(駒ケ岳)など。北ア・烏帽子岳から付けたシゲルエボシダケは今月21日の3戦目で初勝利を挙げた。
 森中さんはこれまで、外国語の「希望」や「ありがとう」を集めて馬名に取り入れ、それぞれシリーズ化。希望シリーズのシゲルフセルト(フセルトはモンゴル語で「望み」)は10月26日の菊花賞への参戦を目指す。「外国語だとピンとこない人もいるので『今年は山でいこか』と決めて、スタッフに山の名を選んでもらった」と話す。
 森中さん所有の2歳馬は46頭。シゲルフジサン(富士山)、シゲルダイセン(大山)など、県外の名峰の名が付いた馬も。3歳馬の日本一を決める来年のダービーで「頂上」に登り詰める馬は現れるか。(信濃毎日新聞)

2008年9月24日水曜日

馬の気持ち、わかった? 京都競馬場で初の大運動会

 競走馬のコースを人が走った。第1回JRA京都競馬場大運動会が23日、京都市伏見区のJRA京都競馬場で開かれた。砂を敷き詰めたコースで、リレー競技や駕篭(かご)かきレースが繰り広げられた。
 「走って挑戦!馬の気持ちがよくわかる」と銘打って、競馬中継番組を制作するKBS京都が初めて開いた。「ダート」と呼ばれる砂を厚く敷き詰めた1周約1800メートルのコースを使用した。1200メートルと1000メートルのリレー競技、300メートルの駕篭かきレースに、京阪神一円から大学生や社会人399人が参加した。
 ファンファーレが流れ、競馬中継さながらに、実況放送も行われた。走者が砂に足をとられて転倒したり、よろける場面も大画面に映し出された。  鳥取砂丘で走ってから出場した山科区の自営業浜名厚志さん(42)=山科区=も「予想以上に足がふらついた。サラブレッドがどんな困難なコースを走っているか実感した」と話した。 <写真:競馬中継さながら大画面にレースの状況が映し出され、砂地のコースを走る参加者(京都市伏見区・JRA京都競馬場)>(京都新聞)

門別競馬場:照明設備工事で60人が安全祈願 道営競馬開催へ

 来年度から道営ホッカイドウ競馬の主要開催地となる門別競馬場(日高管内日高町)で23日、ナイター競馬用の照明設備の整備工事の安全祈願祭が行われた。道などから約60人が出席し、工事の安全を祈った。
 経営難に悩む道営競馬は来年度から、経費削減のため旭川開催から撤退し門別開催に振り替えることが決まっている。これまで旭川で行っていたナイター競馬も門別に移るため、新たに照明設備が必要となった。ほかに800人収容可能のスタンドも新設し、集客力の向上をはかる。総工費は約12億円で、来年3月の完成を目指す。
 祈願祭では北海道軽種馬振興公社の三輪茂理事長(日高町長)が「競馬場を馬産地・日高の活性化の起爆剤にしたい」とあいさつ。高橋はるみ知事は「馬産地と力を合わせて道営競馬の活性化に向けて努力したい」と述べた。
 道営競馬は07年度末時点の累積赤字が約230億円に上り、10年度までに単年度収支均衡を達成できなければ廃止する方針が決まっている。(毎日新聞)

2008年9月18日木曜日

2008ワールド人間ばん馬チャンピオンシップ(世界大会)


●開催主旨
「世界で唯一のばんえい競馬を応援しよう!」と昨年開催した『とかちばん馬まつり』。そのメイン事業として『十勝19市町村対抗人間ばん馬レース』を実施し、多くの来場者にお楽しみいただきました。2回目を迎える今年の『とかちばん馬まつり』は、10月18日(土)、19日(日)の2日間に渡り開催します。『人間ばん馬レース』もバージョンアップし、1日目は昨年同様の十勝管内市町村対抗『第2回とかち人間ばん馬レース(とかち大会)』を開催、2日目は広く出場チームを募り『2008ワールド人間ばん馬チャンピオンシップ(世界大会)』として実施します。世界で唯一の馬競技であり、帯広・十勝の農耕の歴史を伝える「ばんえい競馬」を後世に残すべく、馬を人間に置き換えた「人間ばん馬レース」が、地域の新しい魅力となること、また、「帯広・十勝のばんえい競馬」が世界に羽ばたくことを願っています。
●開催概要
(1)タ イ ト ル:2008ワールド人間ばん馬チャンピオンシップ(世界大会)
(2)開催日時:平成20年10月19日(日) 11時30分~16時[雨天決行]
         (出場チーム集合10時30分、開会式11時30分、競技開始12時45分)
(3)開催場所:帯広競馬場(北海道帯広市西13条南9丁目)
(4)主   催:ばん馬と共に地域振興をはかる会
(5)運営主体:帯広商工会議所青年部(帯広YEG)
(6)参加対象:国籍・居住地に関係なく広く募集した20チーム
(7)事 務 局 :帯広商工会議所産業振興部商工観光課 0155-25-7121

2008年9月17日水曜日

サムソンの強敵ズラリ…凱旋門賞の前哨戦

パリのロンシャン競馬場では14日午後(日本時間同日深夜)、凱旋門賞(10月5日、GI)の前哨戦が本番と同じ芝2400メートルを舞台に3レース行われた。
4Rヴェルメイユ賞(GI、3歳上牝馬、12頭、1着賞金17万1420ユーロ=約2623万円、創設1897年)は、C・スミヨン騎乗のザルカヴァ(愛国産、仏=A・ドゥ・ロワイユデュプレ、3、父ザミンダー)が2分26秒0(稍重)で1番人気に応えた。6戦全勝、GIはマルセルブーサック賞、仏1000ギニー、仏オークスに次ぐ4勝目。2馬身差2着にヨークシャーオークス2着馬ダルレミ。
5Rニエル賞(GII、3歳、せん馬不可、7頭、1着賞金7万4100ユーロ=約1138万円、創設1952年)は、I・マンディザバル騎乗の仏ダービー馬ヴィジオンデタ(フランス産、仏=E・リボー、牡、父チチカステナンゴ)が2分27秒4(稍重)で1番人気に応えた。GIは1勝だが、6戦全勝。ハナ差2着にアイディールワールド。
6Rフォワ賞(GII、4歳上、せん馬不可、6頭、1着賞金7万4100ユーロ、創設1955年)は、S・パスキエ騎乗の1番人気ザンベジサン(英国産、仏=P・バリー、牡4、父ダンジリ)が優勝した。2分28秒8(稍重)。10戦4勝、GI勝ちは昨年のパリ大賞典があり、凱旋門賞は8着だった。’06独ダービーなどGI4勝のスキアパレリが1/2馬身差2着だった。
 3レースの結果などを受け、英国ブックメーカーは凱旋門賞のオッズを変更。ウィリアムヒル社では1番人気のザルカヴァを4倍から2・75倍にした。2番人気は昨年の愛ダービー馬ソルジャーフォーチュン(愛=A・オブライエン、牡4)で5倍。3番人気はKジョージなどGI5勝のデュークオブマーマレード(愛=A・オブライエン、牡4)で6倍。メイショウサムソン(栗東・高橋成厩舎、牡5)は20倍と評価が低い。(Gallop)

2008年9月16日火曜日

3日間の変則開催の売り上げ大幅アップ

 3日間の変則開催の売り上げは大幅増。4回阪神、4回中山、2回札幌の1、2日目の総売り上げは567億9705万4200円で、前年比133.2%。昨年の秋競馬の第1節(1、2日目)は土日で1日3場の通常開催だったが、今年は1日2場の3日間開催とあって売り上げがアップした。(サンスポ)

2008年9月15日月曜日

騎手は戦国武将 JRA福島競馬場で相馬野馬追


 風になびく旗の音と舞い上がる土ぼこりが迫力を増した甲冑競馬 毎年7月に福島県南相馬市で開催される相馬野馬追が14日、福島市のJRA福島競馬場に見参、甲冑(かっちゅう)に身を固めた戦国武将が甲冑競馬や神旗争奪戦を繰り広げた。 ダートコースで行われた甲冑競馬では、16騎の馬が2組に分かれ疾走。騎馬武者が近づくと、風になびく旗の音が響き、けり上げた土ぼこりが舞い上がった。 神旗争奪戦では、御神旗を目がけて騎馬武者たちが縦横無尽に駆け回り、レース場で戦国絵巻の一幕を繰り広げた。 詰め掛けた7000人を超す観客らは、競馬とはひと味違う迫力ある雰囲気を楽しんだ。(河北新報)

人間の長寿にも通じる 日本最高齢の誘導馬、元気の秘訣は?


 笠松競馬場(笠松町)に日本最高齢の誘導馬がいる。サラブレッドのハクリュウボーイ。芦毛(あしげ)の25歳だ。馬と人では成長の具合や生殖可能な年齢幅が異なり単純な換算は難しいが、およそ人間の80代半ばにあたる。15日は敬老の日。なお現役を貫く「おじいちゃんのホシ」。その元気の秘訣(ひけつ)に迫った。
 「ハクリュウ」の名前通りの白い毛、そして年齢から、足しげく通うファンは「パクじい」と呼ぶ。場内のグッズ売店には、オグリキャップなど名馬たちのグッズに交じって、関係者やファンが手作りで寄せた「パクじいグッズ」も並ぶ。
 誘導馬は、出走馬の隊列を厩舎地区から下見所(パドック)、そしてコースまで先導する。誘導馬騎手の塚本幸典さん(52)を乗せて1レース当たり約1キロを歩く。通常1日10レースで計10キロ。残暑が厳しくても雨が降っても競馬はあるため骨の折れる肉体労働だ。
 祖父は1962年米国最優秀2歳牡馬のネヴァーベンド。おいには北海道営競馬で重賞5勝のクラキングオーがいる良血馬だ。
 ハクリュウボーイは1985年に笠松で競走馬デビュー。89年まで50戦して12勝を挙げた。88年12月には、中央競馬移籍前のオグリキャップと同じレースに出走、最終4コーナーまで先頭を走っている。7歳で競走馬を引退し、10歳で誘導馬デビュー。以来、キャリア16年だ。

 競走馬の平均寿命は20-25歳といわれる。愛馬とともに「生涯現役」を掲げる塚本さんは元気の秘密を「やっぱり毎日の運動と粗食じゃないでしょうか」と推測する。
 競馬開催のない日も主に午前中、塚本さんが乗ったり引いたりして、厩舎の周りを歩く。食事も「誘導馬になってからは麦や配合飼料などの高カロリー食を避けて、干し草中心です」
 好物は草を固めた粗飼料。塚本さんは「硬いものをぼりぼり食べるからあごの力が衰えない。獣医師に『歯のかみ合わせがきれい』と言われた」と話す。
 馬は臼歯が発達している。干し草や穀物をすりつぶす臼歯は年とともにすり減る。かみ合わせが悪く、すり減った臼歯が鋭く変形すると、高齢馬はしばしば口内炎になる。馬はストレスに弱く、口内炎のように食欲があるのに食べられない状態は体全体への負担が大きい。歯のきれいなハクリュウボーイはそんな病気とは無縁だ。
 適度な運動、そしてきれいな歯を保って質素な食事。長生きと健康の秘密は馬も人間も共通のようだ。体重90キロで体脂肪率30%。歯磨きが面倒な30歳の記者には耳が痛いお話で…。(中日新聞)
<写真>出走馬の列を誘導するハクリュウボーイと塚本幸典騎手(中)

2008年9月13日土曜日

韓国:「国民の4%が潜在的な中毒者」 ギャンブル中毒、8年間で5倍に

 金某氏(32)は、節句になると、花札を楽しんでいた。初めのうちは遊びのつもりでやったが、ある瞬間から夢中になり競馬など、大もうけができるギャンブルにはまってしまった。お金を失う回数が増えたことで、彼は数千万ウォンの借金を抱えるようになった。ギャンブルをやめようと軍隊に入ったが、除隊して6ヵ月後に再びギャンブルに手を出し始めた。彼は最近、病院を訪れた。
この8年間で金氏のようにギャンブル中毒で病院を訪れる人が5倍も増加したことと調査された。東亜(トンア)日報が国民健康保険公団から入手した「病的賭博疾患診療人員現況報告書」によると、病的賭博と診断された患者は、00年108人から02年170人、05年216人、06年475人、07年519人で、8年間で5倍近く膨らんだ。
病的賭博とは、賭博に対する欲求が強く、自ら賭博を節制できない精神障害で、賭博をしないと不安になり、賭博をしている時だけに心が安定して賭博をやめられなくなる。
年齢代別の病的賭博の患者は、00年37人から07年169人へ増えた30代と、00年33人から07年151人へ増えた40代が最も多かった。20代は00年の7人から07年74人へ10倍ぐらい増加した。
性別では男性が00年91人から昨年481人へ引き続き増加傾向を示した反面、女性は00年17人、03年21人、07年38人など、30人前後の水準を維持した。
ギャンブル中毒者はほとんど病気を隠すため、表に出ない患者の数がはるかに多いと、専門家は口を揃える。国内の場合、全体国民の4%以上が賭博中毒の症状を持っていると推定される。これは米国や欧州に比べて2倍以上多い数値だ。
専門家らは、最近、ギャンブルをネタにするドラマや漫画が人気を得ていることで、ギャンブルを軽い娯楽ぐらいに思う社会ムードに懸念を示した。会社員の金ヨンフン氏(35)は、「以前はギャンブルをすると、周りの人に後ろ指を指されたが、最近は映画などでギャンブルの上手な人が華やかなイメージで描かれたりして、ギャンブルを悪いとばかり思わなくなった」と話した。
江北三星(カンブク・サムスン)病院のシン・ヨンチョル精神科教授は、「一人がギャンブル中毒になると、本人は勿論、親や親類、子ども、会社の仲間など、多くの人に被害が及ぶ」とし、「病的賭博は深刻な『疾病』なので、賭博に対する美化を警戒し、賭博中毒治療に対する支援を拡大しなければならない」と指摘した。(東亜日報)

2008年9月11日木曜日

ユニシスとの交渉暗礁 岩手競馬の民間委託

 岩手競馬の民間委託拡大で、県競馬組合(管理者・達増知事)と日本ユニシス(東京)の交渉が暗礁に乗り上げている。同社は具体的な協議に入る前に「守秘義務契約」を結ぶよう組合側に求めているが、組合の「三役」となる達増知事、谷藤裕明盛岡市長、相原正明奥州市長が相次いで異論を表明。
 交渉先に決めてから3カ月以上がたっても、具体的な協議に入れない事態が続いており、決裂の可能性も出ている。
 日本ユニシスは県競馬組合と守秘義務契約を交わした上で、組合側と具体的な協議に入りたい考え。同社が出した情報を、外部に示す場合は、ユニシス側の事前承諾を得る-とする内容だ。
 背景には、民間のノウハウが詰まった再建案の外部流出の懸念と、再建案を示した上で委託を断られる「情報の無償提供」を避けたいとの考えがあり、民間企業が交渉する際の原則-との姿勢を崩していない。
 日本ユニシス産業機構研究所の矢島洋一所長は「機密情報を出す時は、守秘義務契約を結ぶのが民間の当たり前のルール。契約を交わせば原案は出す」と理解を求める。
 しかし、組合側は厩舎(きゅうしゃ)関係者や県民への情報開示を理由に守秘義務契約に難色を示す。
 達増知事は「管理者として知ったことを構成団体に相談できない、議会にも答えられないでは機能しない」とし、谷藤盛岡市長は「中身が出せないような状態では説明のしようがない。われわれには説明責任がある」と強調。相原奥州市長も「(組合に対して県、盛岡、奥州の構成団体が)330億円を貸した状態の中、情報公開せずに新たな展開は困難だ」と語る。
 組合は10月をめどに2009年度から包括的な業務委託をするか判断するが、残された時間は少ない。仮に日本ユニシスとの交渉が決裂した場合、09年度移行の民間委託拡大は白紙に戻る形となり、岩手競馬再建に向けた戦略は再構築が迫られる。(岩手日報)

ゼンセン同盟:物価上昇含む大幅賃上げ求める方針

 民間最大労組のUIゼンセン同盟(落合清四会長、103万人)の定期大会が10日、東京都内で開かれた。食料品など生活関連物資の値上がりが続く中、落合会長は、来春闘で物価上昇分を含んだ大幅賃上げを求める方針を表明した。
 UIゼンセンは繊維、化学、流通などを中心に中小企業やパート労働者を多く組織する。落合会長は、物価は組合員だけでなく生活者全体に響くとして「労組は物価上昇分の確保を(国民)全体に波及させる義務がある」と連合の強いリーダーシップを求めた。(毎日新聞)

2008年9月9日火曜日

活性化図る市 賛否割れる市民 焦点 木更津駅前に場外馬券場

 JR木更津駅西口前の商業ビル「アクア木更津」に、船橋競馬場の場外馬券売り場が開設されることになった。ビル所有者でもある木更津市は「中心市街地の活性化につなげたい」と期待を寄せる。一方で、ギャンブル場の誘致は市のイメージ悪化を招くとして、反対派住民約70人が「連絡会」を結成。街頭での署名活動を通じて事業撤回を求めるなど、反発を強めている。
 場外馬券売り場の開設は、市から同ビルの管理運営を委託されている「日本総合企画」(本社・東京)が、2005年から計画。完全会員制で、1万2000人の利用、年間約20億円の収入を目標にしている。船橋、大井、浦和、川崎の南関東4競馬(開催日数274日)を扱う予定だ。
 オープン時期は未定だが、同社が、船橋競馬を主催する県、船橋市、習志野市でつくる県競馬組合(管理者・堂本知事)から業務を受託して営業する。今後、地元・木更津署との協議がまとまり次第、監督官庁の農水省へ承認申請を行う。組合は「場外馬券場は県内で初。最近はインターネットでの馬券購入者が増えているが、少しでも売り上げを伸ばしたい」と、年度内の開設を目指している。
 計画の背景には、05年1月の競馬法改正がある。これにより、競馬実施に関する事務も民間委託できるようになった。またアクア木更津は、延べ床面積(地上9階、地下1階)計約4万2000平方メートルのうち、約25%の地下1階部分が空いたままの状態で、テナントの誘致が課題となっていた。
 同社の計画・要請を受けた組合は昨年8月から、開設に必要となる近隣11町内会長に対して同意の要請を開始。今年4月までに、全11町内会長の同意にこぎ着けた。計画が浮上した05年以降、「住民の意見などを参考に総合的に判断したい」と慎重な姿勢を見せていた木更津市も、今年6月12日に同意。今月3日の市議会一般質問で、市議に同意の理由を尋ねられた市側は「11町内会の意見を尊重したい」と強調した。
 ただ、市民の間には「木更津を訪れる人が増えれば」と早期開設を望む声もある一方、反対意見も聞かれる。「反対連絡会」事務局は「『町内会長の同意』が、住民の意見を反映していない」と主張。また、市所有のビルは市民全体の財産であり、一部町内会で決定されるのは納得できない――としている。同会は8月から、木更津駅周辺で署名活動を展開し、集めた約1700人分の反対署名を9月議会に提出している。組合と連絡会は8月中旬に協議の場を設けたが、それぞれの主張は平行線のままだ。
 農水省競馬監督課は「場外馬券場の開設には反対意見が付きもの。住民の意見をどうまとめるかが重要」としている。(読売新聞)

2008年9月5日金曜日

外国人馬主09年JRA参入、国内には配慮

 中央競馬参入を熱望するダーレーなど海外の有力馬主に、来年から門戸が開かれる。JRAは4日、都内で行われた生産者代表との会合で、国内非居住者の馬主資格を条件付きで認める案を提示。理解を得た。早ければ09年秋から出走可能となるが、5頭につき4頭は内国産馬所有が義務付けられるなど、生産者や馬主に最大限まで配慮した形でスタートする。
 来年から海外に居住する外国人馬主にも中央競馬の門戸が開かれる。JRAが8月上旬に作成した開放案が生産者代表に提示され、承認された。8月27日に行われた日本馬主協会連合会との会合でも議論の末に合意に達している。国内非居住馬主の参入によって最も影響を受ける生産者と馬主の理解が得られたことで、開放策は大きく前進した。今後は競馬施行規程等の整備を経て、来春にも国内非居住者の馬主登録申請が受け付けられ、早ければ09年11月から出走可能となる。
 ダーレーを筆頭に中央参戦を熱望する海外有力馬主には待望の「開国」だが、当面は生産者や馬主が受ける打撃を最小限に抑えるため、国内に配慮した厳しい制限が設けられる。
 (1)内国産馬の所有義務付け 最初の4頭は内国産馬でなければならず、5頭目で外国産馬が認められる。すなわち、外国産馬の所有割合は5頭に1頭。
 (2)入厩頭数制限 導入初年度は上限10頭、2年目15頭、3年目20頭。国内居住馬主の上限100頭より大幅に低く設定される。
 (3)共有不可 100%自己所有でなければならず、共有は認められない。
 これらの制限策は3年後をめどに検証され、制限緩和等の見直しが行われる。
 国内非居住馬主への市場開放は、日本のパート1国昇格(07年)以前から検討されてきた重要課題。オーストラリアとニュージーランドが94年に日本政府OTO(市場開放問題苦情受付窓口)に馬主登録受け入れを訴え、米国やEUからも強い要望が出されていた。(日刊スポーツ)

2008年9月4日木曜日

藤沢和師が預託頭数上限変更に危惧訴える

 来年3月1日から1調教師あたりの預託可能頭数の上限が変更される旨の告知が3日、東西トレセンで掲示された。現在、各厩舎の管理馬頭数は一律に管理馬房の3倍までとなっているが、メリットシステムにより20馬房を超える分に関しては2倍として計算する。成績上位厩舎のみが対象となる制限は、近年JRAが推し進めてきた「規制緩和」「競争促進」と反する性質のもので、戸惑う関係者は多い。
 現在24馬房で、管理可能頭数が72頭から68頭に減ることになる藤沢和雄師(56)は「一部の者に規制をかけるのはアンフェアではないか。競馬界の方針にのっとって強い馬づくりを目指しているのに、方針がころころ変わるのは怖いこと。急に減らすと言われても、既に来年の馬は用意してしまっている」と、危惧(きぐ)を訴えていた。(日刊スポーツ)

社保庁ヤミ専従で41人を懲戒処分 関与者は140人に

 社会保険庁は3日、給与をもらいながら組合活動に専念するヤミ専従問題に何らかの責任のある職員が、平成9~19年の10年間で黙認した管理職などを含め140人で、不正受給した給与総額が約8億3000万円に上ると発表した。このうち現役職員41人を同日付で減給(2割)2~3カ月の懲戒処分とした。
 退職者99人には減給相当額の自主返納を要請するほか、ヤミ専従の実行者30人には不正受給した給与の返納を求めることを決めた。社保庁によると、国家公務員法に基づきヤミ専従職員を懲戒処分にするのは今回が初めて。
 処分を受けた41人は、社保庁の年金部門を引き継ぐ日本年金機構には採用されない。政府管掌健康保険部門を引き継ぐ全国健康保険協会の内定者はいなかった。
 140人の内訳は、(1)東京、大阪、京都の3社会保険事務局の実行者30人(うち退職者2人)(2)ヤミ専従に誘った職員2人(同1人)(3)ヤミ専従を見逃してきた直属の管理職69人(同59人)(4)監督責任を問われた社保庁長官や本庁の職員課長ら41人(同39人)。うち、(3)と(4)で退職者2人が重複。
 不正給与が最も多額なケースは7年3カ月分の約6500万円。最少は1年3カ月分の約900万円だった。
 社保庁は、勤務評定や給与支給事務を担当した職員の責任の有無についても調査する予定。厚労相直属の「服務違反調査委員会」は全職員を対象に再調査を進めており、懲戒処分者は今後増える可能性もある。
 最大労組で連合傘下の全国社会保険職員労働組合(旧自治労国費評議会)は3月に組合員27人分の全額返納を表明。残る3人が所属する全労連系の全厚生労働組合は「社保庁の説明を受けてから対応を決める」としているが、1人が事実関係を認めておらず、訴訟に発展する可能性もある。(産経新聞)

岩手競馬前半売り上げ 計画を0.7%上回る

 再生を目指す岩手競馬は、6日に始まる盛岡競馬場での開催から、今季の後半に入る。前半66日間の売り上げは114億7800万円で、下方修正した計画値をやや上回っており、赤字回避に向け、現状のペース維持が至上命令になっている。 岩手競馬の今季日程は計131日間。売り上げ低迷を受け、収入見込みを8.0%下方修正した計画値との比較では0.7%の微増となった。 内訳は盛岡、水沢(奥州市)の両競馬場やテレトラック(場外馬券売り場)での自場発売が80億5100万円で、計画比0.4%減にとどまった。他の地方競馬に馬券を売ってもらう広域委託は0.7%増の25億1400万円、インターネット発売は11.3%増の9億1300万円に達した。 前年同期比では、自場、広域委託ともに落ち込み、総売り上げは11.8%減。入場者も83万6711人で前年比6.7%減となった。インターネットだけが33.0%増と大きく伸びた。 県競馬組合の千葉英寛副管理者は「3連単馬券の発売を全レースに拡大した効果などもあり、売り上げは安定してきている。今後は競馬場でのイベントの積み重ねなどで、売り上げ増を目指したい」と話している。(河北新報)

2008年9月3日水曜日

名高裁が和解勧告 笠松競馬場の土地明け渡し訴訟

 笠松競馬場(岐阜県笠松町)を主催する同県地方競馬組合に、競馬場の一部地主が土地の明け渡しなどを求めた訴訟で、控訴審の第1回口頭弁論が2日、名古屋高裁であった。西島幸夫裁判長は和解を勧告し、10月8日に次回期日を指定した。
 同裁判長は、一審の和解勧告時に示された、(1)賃貸借契約は2013年3月末まで継続(2)賃料は1坪あたり年額1300円-を基準に双方の意見を聞いた。組合側は賃料について難色を示しており、和解成立の見通しは立っていない。
 地主側は「年額1300円は最低ライン」としており、組合側が次回までに歩み寄るかどうかが焦点となる。
 一審の岐阜地裁は、賃貸借契約は2005年度で終了したとして、組合側に土地の明け渡しと賃料の増額を命じたため、組合側が控訴。弁論で、組合側は「賃貸借契約は競馬開催が終了するまで自動的に更新、継続する」と一審と同様に主張した。地主側は控訴棄却を求めた。(中日新聞)

競馬民間委託で聞き取り


 岩手競馬の民間委託をめぐって、県競馬組合とIT関連大手・日本ユニシスの交渉が続いていますが、きょうの競馬組合議会の調査特別委員会で組合とユニシス、両者の間に大きな溝があることが浮き彫りになりました。奥州市役所で行われた委員会には、委託交渉先である日本ユニシス産業機構研究所の矢島洋一所長と県馬主会、県調騎会の代表、あわせて7人が参考人として招かれました。競馬組合と日本ユニシスはこれまで7回の協議を行なってきましたが依然、具体的な実行計画の調整には至っていません。組合側は問題点として「賞典費」の大幅削減で今年度計画の240億円より40億円引き下げた売上規模や、さらに競馬組合に支払う収益保証が売上の0.25%に留まる点をあげています。しかし、ユニシスの矢島所長は「これまでの7回は率直にいって協議といえない」と組合への不信感を明らかにし、新聞紙上での自身の発言をめぐって、組合から「現行方式で困難は無い」「ユニシスに再生を頼んではいない」などの意見書が寄せられたことに「愕然とした」と述べました。民間委託決定のタイムリミットが来月に迫る中両者の間に大きな溝があることが浮き彫りになった形です。(岩手放送)

2008年9月2日火曜日

福山競馬を東京でPR

 福山市競馬事務局は9月3―5日、東京都の大井競馬場で、観光物産フェアを兼ねた福山競馬のキャンペーンを行う。福山競馬場本場での売り上げ減をカバーするため、大井で福山のレースの売り上げ増を図るのが狙い。
 競馬事務局の職員や福山物産協会の計8人が、大井競馬場正門近くのブースで、開催リーフレット2000部やブドウ、げた、鯛塩(たいしお)ラーメンなど福山の特産品を配布。11月に大井など南関東4場の騎手を招いて福山競馬場で開く南関東ファンタジスタカップなどのPRをする。(中国新聞)

京都馬主協元会長を詐欺容疑で逮捕…購入費だまし取る

 競走馬の共同購入を持ちかけ、750万円をだまし取ったとして、京都府警は1日、京都馬主協会(京都市)の元会長理事、藤本龍也容疑者(71)(京都市南区)を詐欺容疑で逮捕した。藤本容疑者は「だますつもりはなかった」と犯意を否認しているという。
 発表では、藤本容疑者は2003年2月、京都市の会社役員の男性(50)に、実際は230万円で買った馬2頭について、「共同所有しないか。1500万円なので半額を出して」と偽り、金を詐取した疑い。藤本容疑者は、2頭の馬主に自分1人しか登録していなかったが、中央競馬などに出走させて得た賞金の一部を男性に支払い、共同馬主と信じ込ませていたという。
 男性は昨年秋、牧場関係者に2頭の価値を聞かされ、今年2月、府警に告訴。別の馬の共同購入費名目でも約600万円を払っており、府警は関連を調べる。
 藤本容疑者は、これまで100頭以上の競走馬を所有し、1995年には香港の重賞レースで勝利。会長理事に05年2月に就任したが、昨年末、経費の私的流用などを理由に除名された。(読売新聞)

笠松競馬継続の考え、「検討する会」で組合示す

 笠松競馬場土地明け渡し訴訟の1審判決を受け、今後の笠松競馬の経営方針や将来展望などについて話し合う「笠松競馬を検討する会」の3回目の会合が1日、笠松町中央公民館で開かれた。県地方競馬組合は当初、今回で会合を終了する予定だったが、「競馬存続のため様々な意見、課題が出た」とし、今後も継続していく考えを示した。
 会合では、土地の明け渡しを求めている原告側が勝訴した1審判決が確定した場合、想定される経費が初めて示された。県地方競馬組合は、建物撤去など借地の原状回復として約19億円、原告に対する損害金約2億円、起債償還経費約4億円の計約25億円と試算。
 さらに、馬主、調教師や騎手ら約440人に対する退職金、慰労金の支給などが必要としている。県が19分の15を負担し、笠松、岐南町が残る額を負担する。
 参加した調教師から「原告側の地主と和解で解決してほしい。競馬をぜひ存続させてもらいたい」と存続を願う声が出たほか、「馬を増やしたくても、来年度やるか分からない状態では増やせない」と現状を訴える馬主もいた。
 一方、原告の四つの地主組合代表は、3回の会合にすべて欠席した。参加したほかの地主らからは「原告の地主が出席しないと何も進歩がない。県地方競馬組合は、引っ張り出すように努力してほしい」などと批判の声が相次いだ。
 1審判決では、競馬組合側に土地の明け渡しと、2006年4月以降から明け渡しまでの賃料の支払いを命じた。競馬組合側は判決を不服として控訴し、3日に名古屋高裁で第1回口頭弁論が開かれる。1審で勝訴した原告86人のうち2人は訴えを取り下げた。(読売新聞)