2011年4月30日土曜日

売り上げ半減計画を承認 県競馬組合、盛岡のみ開催

 県競馬組合(管理者・達増知事)は29日、県庁で正副管理者会議を開き、本年度は盛岡競馬場のみの90日開催で発売収入を前年度の約半分の97億4400万円とする収支計画を承認。5月14日に開幕することを決めた。出走手当など経費を約30%削減するほか、震災で被害を受けた施設の復旧費については関係団体の支援を受け、存続条件となる「収支均衡」を辛うじて保った。ただ、売り上げ見通しや支援の中身など不確定要素も多く、厳しい経営が続きそうだ。
 達増知事、副管理者の谷藤裕明盛岡市長、小沢昌記奥州市長らが非公開で協議した。
 組合によると、本年度は5月14日〜12月5日までの15開催(各6日間)で90日間。被害の大きい水沢競馬場は財政支援を見込む地方競馬全国協会(地全協)と協議中で、工事が早期に完了すれば年末年始の追加開催も検討するという。
 水沢場外馬券場は開幕までに復旧。宮古、三本木(宮城県大崎市)の場外は6月中に復旧させる。地全協からは復旧費約3億円の90%補助を見込む。
 収支計画は開催日数が例年の75%に減るほか、1日当たりの発売額も20%落ちると予想し、収入は前年度比48・8%減。一方、システム・映像関連企業への委託料や賞典費、出走手当を一律30%カットし、販売管理費は36億2400万円(同30・5%減)と大幅に削減した。
 この他、日本中央競馬会(JRA)からの売り上げの一部拠出、他主催者からの受託手数料の引き上げなどの支援を予定。本年度の当期利益は200万円とし、収支均衡に加えて被災地への義援金拠出も目標に掲げた。
 終了後、谷藤市長は「全国から支援を受けられる方向性が見え、開催できることにほっとしている。当面は盛岡開催が続くので市としても最大限の汗を流したい」、小沢市長は「開幕できるということがはっきり決まったのはうれしい。水沢競馬場は年度内にしっかり直せるようにしたい」と語った。
 達増知事は「経済、雇用の受け皿としての役割を果たし、競馬で県民に元気を届けたい」とコメントした。(岩手日報)

2011年4月28日木曜日

2012年JBC競走は川崎競馬場で開催

 JBC実施場選定特別委員会が開かれ、2012年の第12回JBC競走は川崎競馬場で開かれることに決定したことがNAR(地方競馬全国協会)より本日27日、発表された。なお川崎競馬場でのJBC開催は06年に実施されて以来、これで2回目となる。概要は以下の通り。

■第12回JBC競走
開催日 : 2012年11月5日(月)
開催場 : 川崎競馬場
競走概要 : JBCクラシック (交流GI、ダ2100m)、JBCスプリント(交流GI、ダ1400m)、JBCレディスクラシック(重賞※、ダ1600m)

※JBCレディスクラシックは2011年から新設された重賞で、規定により施行2年間は格付けはなしとなる。(UMA人)

馬主協会 初の会長選挙へ

 日本馬主協会連合会の次期会長が61年の設立以来、初めて選挙によって決められることが27日、分かった。候補者はメイショウの松本好雄氏、アドマイヤの近藤利一氏、ショウナンの国本哲秀氏。選挙方式や日程の決定は、総務委員会が一任されている。

 連合会会長は2年任期で、本来なら4月から新体制がスタートするはずだった。だが次期会長を決める場だった3月24日の連合会理事会が紛糾。その後の会議でも平行線をたどっていた。

 東日本大震災で中央競馬の売り上げは激減し、賞金の削減や新たな義援金の拠出法など、JRAと連合会が決めなければならない事項が山積み。3月に任期を終えた松本氏が暫定的に指揮を執っているが、各委員会の委員長が辞任するなど、混迷を極めている。(デイリースポーツ)

2011年4月27日水曜日

メジロ牧場解散へ 成績不振 運営に限界

 父子三代(メジロアサマ・ティターン・マックイーン)天皇賞制覇、メジロラモーヌによる史上初の牝馬3冠達成など、日本競馬で数々の偉業を成し遂げたメジロ牧場が解散の意向を固めていることが26日、関係者の話で明らかになった。

 メジロ牧場の岩崎伸道専務は「解散の方向で動いていることに間違いはありません。ただ、現在所有している現役馬、繁殖牝馬、1、2歳馬などに関しては、相手方もいることなのではっきりとは申し上げられません。洞爺、伊達の牧場については、何らかの形で有効活用を図っていくことになると思います」と話した。

 1969年にメジロタイヨウで天皇賞を初制覇。春・秋含め7度の天皇賞を勝ち“長距離のメジロ”として多くのファンに親しまれてきた。天皇賞ウイークに降ってわいた突如の解散話に、岩崎専務は「成績不振と、牧場として競走馬の賞金だけで運営していくことに限界が見えたためです。まだ借金もないので、誰にも迷惑をかけないきれいな形で解散をしようということになりました」と理由を話した。

 社台ファーム、シンボリ牧場とともに、日本競馬界に大きな役割を果たしてきたオーナーブリーダーの撤退。一部の関係者からは、5月半ばすぎに(有)メジロ牧場としての馬主名義が消滅するとの話も出ている。(中日新聞)

2011年4月26日火曜日

福山と高知の競馬場を紹介


 福山市と高知県競馬組合は共同で、福山競馬と高知競馬の2011年度版ガイドブックを1万2千冊作った。福山市役所や同市千代田町の競馬場などで無料配布している。

 A5判、98ページ。両競馬の所属騎手計30人の経歴やファンへのメッセージのほか、馬券の買い方や競馬用語などを説明している。周辺の行楽地やイベント情報を併せて掲載した。

 中国地方と四国地方に1カ所ずつしかない競馬場をPRするため、09年度からガイドブックを作製している。(中国新聞)

【写真説明】福山競馬と高知競馬の魅力を紹介したガイドブック

東日本大震災:岩手競馬6施設、被害11億円

 県は25日、東日本大震災と余震による岩手競馬6施設の被害額は計約11億円に上ると発表した。

 主な被害は▽津波で浸水した釜石場外発売所が6億2900万円▽水沢競馬場は天井やテレビモニター落下、観覧席のガラスひび割れなどで4億300万円▽三本木場外発売所(宮城県大崎市)の天井落下など4000万円--など。釜石場外発売所は廃止し、その他は地方競馬全国協会など関係団体からの助成を受けて改修を検討している。県競馬組合は29日に正副管理者会議を開き、事業継続の条件となっている収支均衡や復旧の見通しについて協議し、5月14日の開幕を正式決定する予定。(毎日新聞)

2011年4月22日金曜日

施設復旧費9割補助へ 県競馬組合に地全協

 県競馬組合(管理者・達増知事)の正副管理者会議は21日、県庁で開かれ、震災で大きな被害が出た水沢競馬場などの施設復旧費として地方競馬全国協会(地全協)から9割の補助を受けるめどが立ったことが報告された。ただ、開催日数の減少などで大幅な減収は避けられず、5月14日開幕の判断は先送りした。同組合は収支計画の見直し作業を進めており、近く再度会議を開き、月内に今季の開催を最終判断する方針だ。

 達増知事、副管理者の谷藤裕明盛岡市長、小沢昌記奥州市長らが出席。組合側から震災被害が10億8700万円に上ることや地全協から復旧支援の内諾を得ていることが報告された。

 地全協は阪神大震災の際に被災競馬に9割を補助しており、同様の支援を受けられる見通し。日本中央競馬会(JRA)からも競馬開催について支援の申し出があるという。

 会議では、両市長が開催による雇用維持や経済効果などを主張。達増知事は競馬存続の条件となる「収支均衡ルール」を踏まえ「各方面との調整の結果を見て結論を出したい」と述べたという。

 組合は存続に向けて運営費の削減や関係企業・団体などとの経費の見直し作業を行っている。

 ただ、今季は当初予定(124日間)の4分の3程度の90日間の開催を見込んでおり、売り上げの大幅減は確実。例年売り上げが多い年末年始の開催がないほか、震災による消費減退でさらに落ち込む可能性もあり状況は厳しい。

 会議終了後、谷藤市長は「岩手競馬だけでなく日本の競馬全体に関わる大きな話で国の支援が必要だ」と主張。小沢市長は「ぜひ開催する方向でという話をした。できるだけ速やかに結論を出してほしい」と訴えた。(岩手日報)

2011年4月21日木曜日

避難生活「大好きな馬と」 震災で七尾へ、金沢競馬のきゅう務員に


 「ふるさとは必ず復興する。その日まで今を懸命に生きたい」。東日本大震災による福島第1原発事故の影響で、七尾市に避難した福島県南相馬市の國分誠さん(36)、剛さん(33)兄弟が20日までに、金沢競馬場のきゅう務員として再出発した。伝統の「相馬野馬追(そうまのまおい)」で馬を世話した経験を生かし、知人の紹介で厩舎に入った兄弟は、馬とともに確かな一歩を踏み出した。

 南相馬で兄誠さんは会社員、弟剛さんは水道工事業者としてそれぞれの家族を養ってきた。一緒に馬3頭を育て、毎年7月に行われる国指定重要無形民俗文化財「相馬野馬追」を支えた。今年も元気な馬を出すはずだった。

 ところが、震災で生活は一変した。ともに自宅は福島原発から半径30キロ圏内。地震の揺れや津波の被害は免れたが、放射線の影響を考え、家を離れざるを得なくなった。

 頼ったのは、1年半前の能登演劇堂ロングラン公演「マクベス」に、剛さんが相馬野馬追のメンバーの一人としてゲスト出演した際に滞在した七尾市だった。3月24日に南相馬市を離れ、誠さんは妻美紀さん(27)と長男陽翔ちゃん(2)、剛さんは妻聡美さん(26)と長男悠ちゃん(1)と一緒に同25日に定住促進住宅に移った。

 生活費を得るため、職を探していた二人は「大好きな馬の仕事に携わりたい」と、マクベス出演時に知り合った金沢競馬場の土屋三男獣医師に相談。髙橋俊之調教師が「馬が好きなやつは大歓迎だよ」と快く引き受け、仮認定の厩務員として4月5日から働き始めた。

 二人は、髙橋調教師や先輩の厩務員から指導を受け、午前4時から午後5時まで調教後の競走馬を洗ったり、厩舎内の清掃や食事の世話などに汗を流す。宿舎に入り、七尾の家族とは離れるが、働く喜びをかみしめる。面接試験の結果、晴れて正式な厩務員として石川県の認定を受けた19日、県営第2回のレースに世話した馬が出走した。誠さんの馬は2着、剛さんの馬が1着。「俺の馬、勝ったよ」。剛さんが家族に電話をかけると、「おめでとう」と明るい声が返ってきたという。

 誠さんは「責任を持って務めたい」と語り、剛さんは「大好きな馬ともう一度頑張っていきたい」と話した。(富山新聞)
【写真】福島県南相馬市から避難し、厩務員として再出発した國分誠さん(左から2人目)と剛さん(右)=金沢競馬場

2011年4月19日火曜日

福島競馬場、爪痕深く 春の開催中止、夏も困難

 日本中央競馬会(JRA)の福島競馬場(福島市)が東日本大震災で施設に大きな被害を受け、開催の見通しが立っていない。今月9日に始まる予定だった春の競馬は中止となり、馬券の販売や払い戻しができない状態も続く。JRAは復旧を急いでいるが、6月18日からの夏の競馬も開催できない可能性が高いという。

 3月11日の地震では、観客席の天井が崩れ落ちた。レース前に競走馬が周回するパドックには割れたガラス片が飛び散り、スプリンクラーが作動して水浸しになった場所もあった。馬券の発売やレースを管理するコンピューターシステムも故障した。
 翌12日に場内を見回った野瀬義紀総務係長は「建物が倒壊する危険性はないものの、あちこちでかなりの被害が出た。レースの最中でなくて本当に良かった」と振り返る。今月7日の余震で被害が拡大したという。
 JRAの競馬場としては、1995年の阪神大震災で阪神競馬場(兵庫県宝塚市)が被災し、約半年間レースができなかったことがある。
 福島競馬場はレースができない上、システムの故障により場外馬券場としての営業もできないため、損害は「かなりの額に上る」(JRA関係者)という。今月23日に行われる予定だった重賞(GⅢ)レースの福島牝馬ステークスは、新潟競馬場で代替開催される。
 被害が大きかった一方で、避難所としての役割を果たした。南相馬市など福島県浜通り地方などから約550人の避難者を受け入れ、騎手がレース前に宿泊する部屋や、馬を世話する厩務(きゅうむ)員室を提供した。福島市との防災協定に基づき、競馬場地下の貯水タンクなどから水も供給した。
 福島競馬場には、競馬ファンから「避難のストレスを競馬で発散したい」「馬が走る姿を早く見たい」など、再開を願う電話が100件以上寄せられている。
 野瀬係長は「避難者の受け入れなど、地域に貢献できたことが唯一の救いだった。少しでも早く再開して、苦難が続く福島県に多くの人を集めたい」と話す。
 福島競馬場では10月22日から、秋の開催が予定されている。(河北新報)
【写真】東日本震災で崩れ落ちた福島競馬場の観客席の天井。JRAは復旧を急ぐが、レース開催の見通しは立っていない=3月13日(福島競馬場撮影)

岩手競馬、90日に開催削減 減収、収支均衡厳しく

 県競馬組合(管理者・達増知事)は本年度の岩手競馬について、当初見込んだ開催日数(124日)の4分の3に当たる90日に削減する見通しだ。東日本大震災で施設が大きな被害を受けた水沢競馬場での開催は当面見送り、盛岡競馬場で5月14日から開催する。大幅な減収は避けられず、岩手競馬存続の大前提となる収支均衡に大きな影響を与えるのは必至だ。

 18日に奥州市役所で行われた市議会競馬事業調査特別委で、粟野金見・市競馬対策室長が報告した。それによると、本年度は12月5日まで開催予定。前年度より34日間削減される。

 震災で被害を受けた施設全体の概算復旧費は10億8695万円で、うち水沢競馬場は4億325万円。復旧費の大部分は地方競馬全国協会の助成を前提にしている。

 スタンドの復旧などに時間を要するため当面、水沢競馬場での開催は休止。ただ、復旧状況をみて年度後半の開催を検討しているほか、場外馬券場は5月の開幕に間に合うよう復旧を急ぐ方針だ。被災した宮古場外も復旧させるが、全壊した釜石場外は廃止する。

 震災の影響に日数減が加わり、現状での収支均衡は困難な見通し。同対策室によると、前年度は水沢競馬場で開幕から5月10日までに約27億6千万円の売り上げがあり、本年度は大幅な減収が予想される。

 同組合は現在、広域販売手数料の見直しや運営費削減などで関係者と調整を進め、収支均衡の可能性を探っている。今週、盛岡市で開催する正副管理者会議で引き続き対応を協議する。(岩手日報)

2011年4月18日月曜日

豪・仏の競馬主催者などから義援金

オーストラリアの、メルボルンカップの主催者であるヴィクトリアレーシングクラブから、義援金100万円が寄付された。またフランスの競馬統括機関であるフランスギャロからは、50890ユーロ(約610万6800円)の義援金が寄付される。義援金は日本赤十字社を通じて被災地支援活動に充てられる。

ヴィクトリアレーシングクラブは100万円を寄付。フランスギャロは「仏日連携競馬デー」と銘打ったチャリティ競馬をパリのオートイユ競馬場で17日に開催し、入場者1名につき5ユーロ(約600円)を寄付。当日は10178名の入場があり、義援金は約610万6800円となった。(ラジオNIKKEI)

2011年4月14日木曜日

水沢開催を当面見送り 岩手競馬、存続の危機

 県競馬組合(管理者・達増知事)は、東日本大震災で大きな被害を受けた水沢競馬場について本年度の開催を当面見送ることが13日、分かった。全壊した釜石場外馬券場は再建しない方向。組合全体の被害額は10億円を超える見込みで、地方競馬全国協会(地全協)に支援を要請しているが、5月14日の盛岡競馬場での開幕には復旧が間に合わない可能性が高い。来週にも正副管理者会議を開き対応を協議するが、売り上げの大幅減は必至。岩手競馬の存続が厳しく問われるのは確実だ。

 同組合によると、釜石場外は津波の直撃で全壊し被害額は6億円に上る。水沢競馬場は屋内観覧席などで床のひび割れや天井が落ちるなどして3億円の被害。宮古場外は浸水による機器損傷で750万円、三本木場外(宮城県大崎市)も数千万円の被害を見込む。

 7日の余震でも合わせて約1億円の被害が出ており、精査中だ。

 これに対し、自己資金がない同組合は、地全協に支援を要請中。阪神大震災の際に被災競馬に復旧費の9割の補助が出たケースもあり期待している。

 ただ、支援を受けられても水沢競馬場は大規模な耐震補強工事が必要で「開催できても本年度の後半」(同組合)の見通し。被災した場外施設も復旧工事を考慮すると、5月14日の開幕に間に合わせるのは「難しい状況」(同)で開幕を遅らせる可能性もある。

 一方、開催しても売り上げの減少は確実。釜石場外がなくなるほか、宮古場外も被災地感情を考慮して、再開を当面見合わせる方向。震災による消費の減退もあり、競馬全体の売り上げが大幅に落ち込む可能性もある。

 同組合は本年度、179億円の売り上げを見込んでいた。既に水沢競馬場の3開催(18日間)を中止し開幕を延期しており、売り上げの大幅修正は必至。県など構成団体は、単年度収支均衡ができなければ廃止という存廃基準を掲げるが、コスト削減も限界に近い。

 同組合の高前田寿幸副管理者は「まずは地全協の支援を受けて復旧できるかが第一だ」とする一方、「仮に復旧できても収支均衡の問題や、震災の中で競馬をすることの是非もある。継続の道を探るが、多くのハードルがあるのも事実で今後検討する」としている。(岩手日報)

2011年4月8日金曜日

東日本大震災:今こそ武者魂で 「相馬野馬追」に開催危機


 東日本大震災の影響で、7月23~25日に予定されていた国の重要無形民俗文化財「相馬野馬追」の開催が危ぶまれている。舞台となる福島県・相馬地方が被災し、多くの「騎馬武者」が愛馬を喪失。東京電力福島第1原子力発電所の放射性物質漏えい事故で、主要会場が屋内退避区域(原発から半径20~30キロ)となった。1000年の歴史を誇る文化財の最大の危機。武者たちは「一騎となろうとも伝統を守ることが地域復興への貢献」とくつわを並べ、出陣への方策を練っている。【高橋昌紀、中島和哉】

 4本の脚に痛々しい傷がある白馬が、寄り添うように頭を近づけてきた。福島県南相馬市原町区の厩舎(きゅうしゃ)。「馬主仲間から預かった大事な『家族』です。野馬追に何とか出場させてやりたい」。乗馬クラブ経営の大滝康正さん(59)が優しいまなざしを注いだ。

 その馬が傷を負ったのは、震災直後の津波に流されたためだ。飼い主の稲田一哉さん(37)が見つけ出した時、海水を飲んで腹が膨れ、脚から流血していた。稲田さんの厩舎も流され、大滝さんが友人の“宝”を介抱することになった。

 大滝さんの厩舎は、屋内退避区域にある。所有する計13頭のうち、7頭を県外避難させており、いつ避難指示が出るかは分からない。大滝さんは「馬と共に相馬の男も女も生きてきた。馬専用の輸送車を準備し、もしもの時に備えています」と話す。

 相馬地方の5地区の武者でつくる「五郷騎馬会」(高田正雄会長)によると、震災前には240頭ほどの馬がいたが、現在は100頭ほどに減っている。地震による直接被害のほか、生き残った馬も飼料不足や厩舎の損壊などが原因で県外に移送されたり、売却されたりした。なかには放れ駒となり、飢餓状態で徘徊(はいかい)中に保護されたケースもあった。

 特に南部の2地区は原発の放射性物質漏れによる避難指示(原発から半径20キロ以内)を受けた。馬を移動させる手段がないため「泣く泣く、厩舎に置き去りにした馬主もいる」(騎馬会)という。馬主自身が家族や家を失うなど、困難な状況にある。

 さらに、甲冑(かっちゅう)競馬や神旗争奪戦などの主要会場となる雲雀ケ原祭場地(南相馬市)が、屋内退避区域に含まれている。原発事故は収束のめどが立っておらず、代替会場の確保も難しいとみられる。

 一方で、外部からの支援の輪は着実に広がっている。全国乗馬倶楽部振興協会(東京)などは飼料を提供し、栃木や群馬など県外の厩舎などが馬の一時避難を引き受けている。騎馬会の高田会長は「危機の時こそ、武士(もののふ)の意地を示し、祭りでお返しをしたい」と話した。

 政府は7日、南相馬市の屋内退避を避難指示に切り替える可能性を示した。しかし、騎馬会では野馬追を開催する方向で、事務局の市などと協議を進める方針だ。同会は馬場が必要な神旗争奪戦などは開催困難だが、騎馬行列などの行事は可能とみている。今月下旬までに幹部役員らを招集し、一定の方向性を決めたいという。

【ことば】相馬野馬追 地方豪族・相馬氏の祖とされる平安時代中期の武将、平将門の軍事訓練が起源といわれる祭り。地元3神社の神事としても伝承される。1978年に国の重要無形民俗文化財に指定された。南相馬市を中心に例年、500騎ほどが参加。3日間の日程で、武者行列や神旗を奪い合う「神旗争奪戦」、奉納用の馬を素手で捕らえる「野馬懸(かけ)」などが繰り広げられる。(毎日新聞)
【写真】相馬野馬追の甲冑競馬で疾走する騎馬武者たち=福島県南相馬市で2009年7月、丸山博撮影

2011年4月7日木曜日

避難所でJRAポニー試乗会


 東日本大震災で避難所生活を送る子どもたちに元気を出してもらおうと、JRA新潟競馬場は6日、避難所となっている新潟市北区の豊栄総合体育館の多目的グラウンドで、ポニーの試乗会を開いた=写真。参加した約20人の子どもたちからは「かわいい」「揺れるのがおもしろい」と笑顔があふれた。

 子どもを喜ばせたのは、大型ポニー「スターライト」とミニチュアポニー「モック」。避難所で約2週間暮らしている福島県南相馬市の西崎澪さん(10)は「初めてポニーに乗ったので、変な感じ。今度は大きな馬に乗りたい」。最初は泣いていた同市の横山帆香ちゃん(3)も次第にポニーに慣れ、母の友里さん(37)は「子どももストレスが軽減されるのでありがたい」と話していた。(朝日新聞)

2011年4月5日火曜日

落ち込み続く地方競馬、売上が3年連続減少

 地方競馬全国協会は4日、2010年度の地方競馬開催成績を発表した。開催日数は1432日で、東日本大震災で3月12日以降の開催を中止した場が相次いだこともあり、前年度から29日減。全国17競馬場の総売得金額は3332億3893万5200円(前年度比91・7%)と落ち込み3年連続の減少となった。1日の平均売得金も2億3270万8800円(前年度比93・6%)に。また総入場人員数も395万9364人(前年比88・3%)と落ち込んだ。(デイリースポーツ)

2011年4月4日月曜日

平成22年度の地方競馬、売上・入場人員とも減少

 地方競馬全国協会(NAR)は4日、平成22(2010)年度の地方競馬開催成績を発表した。

 平成22年度の地方競馬は平地・ばんえい合わせて17競馬場で1432日(前年度1461日)開催された。入場人員は全国計で395万9364人(前年比88.3%)、1日平均で2765人(同90.1%)となり、14年連続で減少となった。

 総売得金額の全国計は3332億3893万5200円(前年比91.7%)、1日平均は2億3270万8800円(同93.6%)で、3年連続の減少となっている。(サンスポ)

2011年4月3日日曜日

大井競馬場で被災地復興チャリティー開催

 本日(3日)大井競馬場では「被災地復興チャリティーイベント〜今、私達にできること!〜」を実施。大井競馬所属騎手全員、他に南関東3場(浦和、船橋、川崎)の所属騎手もイベントに参加した。

 10時(14時まで)から開催されたチャリティーイベントには、開門当初から500人以上のファンが来場。
 被災地復興募金活動として南関東ジョッキーサイン会や調教師、騎手グッズチャリティーオークション、屋台村では豚汁、焼きソバ、ポップコーン、たい焼きなどが振る舞われた。

吉井竜一 東京都騎手会長
「これまでも東北関東大震災被災地への支援として募金活動を行ってきましたが、駆けつけてくださいました方々に感謝をしています。被災地の方へ何を伝えられるか分からないのですが、ひとり、ひとりの思いが伝わってもらえればと思います。たくさんの募金をしていただきお金の重みを感じています。これから再開される競馬を通しても支援をしていけたらと思います」

 集まった募金とチャリティーグッズ販売、チャリティーオークションの収益は、全額、東日本大震災の義援金として寄付される。

 現在、南関東4場は震災の影響により開催を見合わせているが、大井競馬場は4月18〜22日を「復興支援競馬」として開催の準備をしている。(UMAJIN)